週刊戦艦大和を作る を 安く定期購読できるサイトへ行く
日本海軍艦艇写真集・別巻 戦艦大和・武蔵 呉市海事歴史科学館図録―日本海軍艦艇写真集別巻
ダイヤモンド社 (2005/04/15)
おすすめ度
人間の顔が見える本
【レビュアー: 竹内正浩 豊川海軍工廠 】
国民には何も知らされぬまま竣工し、何も知らされぬまま海に消えていった巨艦。しかし戦後は一転、60年の時を経てもプラモデルの艦船では人気ナンバーワンを誇る大和と武蔵。だが、吉田満氏の『戦艦大和ノ最期』など一部の例外は別として、46センチ砲をはじめとする艦のスペックや海戦のことばかりが語られ、艦上で働き、戦った人々の具体的な輪郭像は明確に見えてこないものがほとんどだった。ところがこの本は(もちろん、細かなディテールの分かる艦内風景や図面など貴重な写真も多数掲載されているけれど)艦上で忙しく立ち働いている将兵の姿や、伊藤整一中将の温顔をはじめ幕僚、士官、予備学生、機銃員たちの顔を目にすることができる。最後まで見終えたとき、大和と武蔵が、人間の顔をもった船として初めて目の前に現れた気がした。
Amazonで詳しく見る
戦艦大和―The battleship Yamato 1/100 super scale model 〈歴史群像〉シリーズ
おすすめ度:
巨大戦艦の精密模型
【レビュアー: カスタマー 関西 】
かつて太平洋に君臨した史上最大の戦艦「大和」。本書は新たに判明した史実を忠実に再現すべく製作された精密模型を細部にいたるまで克明に捉えております。いまや海底の奥深く眠るかつての巨艦に思いを馳せながら一読されることをお勧めします。
レビュー
内容(「MARC」データベースより)
艦艇模型制作の第一人者・河井登喜夫の手による100分の1「大和」の全容を余すところなく大公開。加えて実写による大和・武蔵ディテール解明、ワイド折込など情報満載。98年刊の新装丁版。
Amazonで詳しく見る
戦艦大和ノ最期 講談社文芸文庫
吉田 満 (著)
おすすめ度
読んでいて何度も目頭がうるみました
【レビュアー: 玄奘堂 埼玉県 Japan 】
戦艦大和の最後の突撃の様子を実体験した筆者が、漢字とカナの文語体で書き上げたもの。はっきり言って読みにくいが、文語体では無理な悲劇の出陣の様子を荘重に、悲壮に語りあげる。
言うまでもなく、(今からすれば)無意味な特攻作戦であったが、当事者たちの国を思う気持ちと、残された家族を思う気持ちはあまりに純粋で、決して長くない作品を読むうち、なんども目頭が熱くなった。
戦闘シーンの描写は、悲惨そのもの。今回はじめて知ったのは、浸水によって傾いた艦を復元させるために、艦底の機関室にほとんど逃げる時間も与えず注水したこと。残った乗組員を守るため(それでも結果的には生き延びた乗員はごくわずかだが)、今までともに戦ってきた仲間を自らの手で葬り去るとは。戦争とはそうい!!うものなのか。
反戦でも、軍国主義でもなく、戦争の真実はこういうものだということを教えてくれる。
Amazonで詳しく見る
戦艦大和
【DVD】出演: 高田稔, 藤田進, その他
監督: 阿部豊
おすすめ度
天一号作戦
【レビュアー: junsuga 】
これを作戦と呼ぶんだろうか?一号から十号に続く菊水作戦の開始。
制海権も制空権もない沖縄への死出の旅。神大佐(本作戦の発案者)の
本意は? 負けることを予見し、連合艦隊の最後を飾らせる為の水上特攻作戦。
初陣となる少尉候補生、傷病兵、年配の兵は連合艦隊の配慮で下船が許された。しかし、年端もいかない少年兵は伝令要員として出撃する。
国を護るべき軍が、自らの死に場所を得るために、国民に犠牲を強いることが
許されるのか? この作戦の為に多くの有為な尊い命が奪われ、沖縄では多くの民間人が犠牲になった。
国−国民、組織−個人。今の日本と重ね合わせることができる作品である。