津本 陽 さんの経歴
津本 陽(つもとよう)さんは1929年3月23日和歌山県和歌山市に生まれた人です。東北大学法学部で学びました。 時代小説を得意とする小説家です。同人誌VIKINGで活動し、掲載作『丘の家』が第56回直木賞候補。1978年、故郷和歌山を舞台にした『深重の海』で第79回直木賞を受賞。1995年『夢のまた夢』で第29回吉川英治文学賞。さいきんの作品には覇王の夢(2005年、幻冬舎)などあります。
津本 陽 「覇王の夢」を読む
書名-覇王の夢 著者- 津本 陽 出版社- 幻冬舎 出版年-2005-08
覇王とは織田信長のことである。彼の夢は無論天下統一であったがそれよりもっと大きな夢があったということがこの本を読んでみてわかった。ちょうどTBSテレビで本日夜9時「バチカンに眠る織田信長の夢」という番組があるのでこちらも見ておきたい。信長を殺したのは本当に明智光秀だったのだろうか?など興味ふかいタイトルもでている。おおよそ戦争というものは経済的利益の拡張と権益の確保がその目的で多くの人が動いていく。その対立により人の殺し合いが起こる。信長は世界で初めての大規模な鉄砲戦争をはじめたし鉄船を造り毛利水軍に打ち勝った。信長は既成の概念を打破する革命的思想と技術革新で支配の頂点へと向かった。イエズス会司祭オルガンティーノの書簡がケルン版『1577年度 日本イエズス会書翰集』1582の中の「1577年9月(21日)付、都発信、ニエッキ・ソルド・オルガンティーノ書翰」の内容もなどからの情報も読み込んでいてこの小説が単なる作り話の域を超えて織田信長の真実に迫っていると思える。
津本 陽さんの関連雑誌
津本 陽さんは雑誌日本の100人 の 織田信長考など日本に影響を与えた歴史人物がどうゆう人か考察する文を載せています。
津本 陽 「名をこそ惜しめ 硫黄島 魂の記録」を読む
書名-名をこそ惜しめ 硫黄島 魂の記録 著者-津本 陽
硫黄島という島が東京より南に1200kmの所にある。定期便のある小笠原の父島の南南西に 200kmある島だ。グアム島へ中間点でもある。明治24年よりの日本の領土。ここは太平洋戦争の激戦地である。この島は飛行場があり日本本土への爆撃の拠点として重要な島であった。制空権、制海権をなくした島を守るため地下に穴を掘り接近戦で米兵の損害を多くする作戦が栗林中将により1944年6月より進められた。パラオ諸島(ペリリュー島、アンガウル島)攻防戦で守備隊は洞窟に立て籠もっての持久戦により米軍に多大な損害を与えたことが参考になったようだ。それ以前栗林忠道中将がサイパンが陥落したら和平交渉を始めるべきとの上申をしていたが受け入れられなかった。硫黄の匂いがする。川がないので水が少ない。土は比較的柔らかいがガスと60度熱気で地下壕を掘るのは大変だったろう。総延長18kmの地下壕が出来ていた。米軍の地形が変わるほどの爆弾のとうかは海と空から行われた。その後米軍の上陸。当初は6000人余り死者を米国に与え互角の勝負をした。7000対2という鉄量火薬量の差。人力差20万対2万の圧倒的な差で2月19日から米軍上陸を開始3月17日日本兵玉砕で硫黄島は米軍により占領された。本文にはそんな中で暗い洞窟に潜み一死を報いようとした人々の記録が生き残った兵士の文書を引用しながら綴られている。穴の入り口は火炎放射されガソリンや毒ガスを流されながら死体の腐臭と地熱にまみれ暗闇の中で爆破の地響きを聞きなおも生きとうした人の話。生きるもつらい死ぬもつらい中での人の心の動き。サバイバル状況に必要なものはなんなのかを教えてもくれる。
津本 陽 さんの本
名をこそ惜しめ
硫黄島 魂の記録 by 津本 陽 ¥ 1,890 ポイント: 18pt |
小説渋沢栄一
(下) (幻冬舎文庫 (つ-2-13)) by 津本 陽 ¥ 680 ポイント: 6pt |
異形の将軍―田中角栄の生涯〈上〉
(幻冬舎文庫) by 津本 陽 ¥ 600 ポイント: 6pt |
武田信玄〈上〉
(講談社文庫) by 津本 陽 ¥ 509 ポイント: 5pt |
武田信玄〈下〉
(講談社文庫) by 津本 陽 ¥ 509 ポイント: 5pt |
戦国城塞伝―十二の城の物語
(PHP文庫) by 津本 陽 |
柳生十兵衛七番勝負
(文春文庫 (つ4-57)) by 津本 陽 ¥ 500 ポイント: 5pt |
異形の将軍―田中角栄の生涯〈下〉
(幻冬舎文庫) by 津本 陽 ¥ 600 ポイント: 6pt |
武田信玄〈中〉
(講談社文庫) by 津本 陽 ¥ 509 ポイント: 5pt |
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