ハイダイナミックレンジ(HDR)写真
ダイナミックレンジとは最も明るい部分と最も暗い部分の明暗の比のことである。 自然風景の明暗コントラスト比は100000:1にもなるが写真では2000:1程度しか表現できない。カメラの露出を明るい部分にあわせると 暗い所は真っ暗でつぶれる。また暗い所にあわせると明るい所が真っ白になってしまう。人間の目はよくできていて 天気の良い日でもその両方をみることができているが写真になるとどうもへんになってしまう。だから植物の写真なんか曇りの日や雨の日 のほうが良い写真がとれる。ハイダイナミックレンジ(HDR)写真は露出の違う写真を合成して明るい所から暗い所まで人間のみたような 感じに仕上げた写真のことである。上の写真をどうやって作ったか説明しよう。普通に撮れば下のような写真になる。
普通の露出写真
上の写真。左の屋根と壁の境が黒くなりすぎているし、壁の明るい部分は飛んで実際より明るい
プラス2露出補正写真
普通の露出写真よりプラス2露出補正した写真。暗い所はよいが明るい空が飛んでしまっている
マイナス2露出補正写真
こちらの写真、空はいい感じになっているが暗い部分はつぶれてしまっている。
ハイダイナミックレンジ(HDR)写真作成ソフト Photomatix Pro 3.0
上の三枚の写真を合成してHDR Photoを作るソフトで最初の写真ができる。このソフトはフランス HDRSoft 社が開発したものでPhotomatix Pro 3.0 という。色々なパラメータを操作することで自分の意図する表現が実現できるソフトだ。 最初は使い方が良く分からないのであらかじめセットされているプリセット名を選択するのもいいだろう。 以下はそれらを選択してフリートライアル版で出力してみた。
Photomatix Pro 3.0 プリセット [Smooth Skies] 写真
一番上の写真よりより暗い部分が良く分かるような写真になった。
Photomatix Pro 3.0 プリセット [Grunge] 写真
グランジ【grunge】とは [形動]うす汚い、粗末な、の意と辞書にある。写真がより絵画的になっている。 上の小さい写真(540x360)を入力しているので画像が汚いがオリジナルな写真を使うともっときれいになる。 フリートライアルでなく本当のソフトを買えば以下のようないい画像を保存することができる。
楽天でも売っている ジャングル Photomatix PRO 3.0。
Photomatix Pro 3.0 プリセット [Grunge] 写真
Photomatix Pro 3.0 プリセット [Grunge] 写真
この画像はオリジナル(4272x2848)の画像を3枚合成したものの原画の部分を抽出したもの。一番上 の写真でもほとんど分からない自転車の部分もしっかり描き出している。